みんなの書評

さんの書評2019/08/22

8bitPC時代のFORTH入門書+Thinking Forth

蔵書検索すると大学部の工学部には時々蔵書しているようです。この本を手に取るのはそんな工学部系の学生さんぐらいでしょうからここにコメントしておきます。

IBM PC(8bit)とかTRS 80(8bit)とかが現役だったころのFORTH入門書です。主に文法面・機構面をサポートした本です。この本を読めばForthの基本的な使い方が分かります。制御構造も好きに自分で追加できるForthですのでその辺りの説明もちゃんと入っています。スクリーンとかは当時のスタンドアロンFORTH(PC+フロッピーディスク)の話なのでさらっと忘れてしまって構いません。名前の先頭4文字だけ有効とかもメモリがえらく厳しかったころの産物ですので気にしないでいいです。
現在に至るも著作権放棄・フリーにはなっていません。Forth.inc社のページに行けば英語版の1版がダウンロードできます。オンライン版の方はForth.inc社の現行のForthでも動くように掲載ソースコードに修正が加えられた改変版です。

なお、この本と対になると言われながら長いこと訳されていなかったThinking Forthを適当訳しました。この本と併せて(当時の)Forth流を知るのに参考になれば、と思います。github、kuma35, thinking-forth-translateで辿ってね。
こちらの原文pdfなどはosdnあたりでググるとでてきます。翻訳プロジェクトがでてきますがたぶん稼働してません。

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さんの書評2019/07/101いいね!

セックスに正解はないけど、大切な人と考えたい、ほんとうのセックスって何?

女性に大人気のセクシー俳優の一徹さんが、カップルやパートナーとのセックスについて書いた本です。アダルトビデオの世界の誤った常識、リアルなセックスライフに取り入れていませんか? どうすれば気持ちいい、幸せなセックスができるのかを読者と一緒に考えたい、著者の一徹さんはそう投げかけています。また、この本は、話題の性的同意の問題にも着目しています。女性をセックスに誘う時、お酒を飲ませて無理やり事に及ぶのは犯罪です。では、夫婦の場合は? 夫婦だからと言っていつでもOKでもありません。たまたま体調や気分のせいで相手に拒否をされてもそれは受け容れないといけません。一徹さんは、わかりやすく説明するために、2015年イギリスの警察署が公開した性的同意について解説した動画、「Tea Consent」を紹介しています。 https://youtu.be/fGoWLWS4-kU このテーマについてパートナーや大切な人と話すきっかけになればいいですし、とくに男性に読んでもらいたいですね。巻末には、人気AV女優の紗倉まなさんとの対談が収められています。紗倉さんは、本業のお仕事以外にも執筆活動やテレビのコメンテーターなどを通して、性に関する事以外に社会問題などにも独自の意見をしっかり発信する素敵な女性です。一徹さんとの対談の中で、あらゆるジェンダーが、セックスをコミュニケーションの一部として楽しんでほしいと語っています。恋愛やセックスレスに悩んでいる方にもぜひ手に取ってほしい本です。人生を、ほんの少し豊かにするヒントが見つかるかもしれません。

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さんの書評2019/06/151いいね!

お金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見する (PHP新書)

お金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見する (PHP新書)
ジム・ロジャーズ(著) 大野和基(翻訳)

投資家をあまり知らず、話題になっているので恥ずかしながら初めてジム・ロジャーズの本を読ませていただきました。
内容は日本をはじめとするアジア向けにインタビュー形式で行われているとの事
第一章 大いなる可能性を秘めた日本
第二章 朝鮮半島はこれから「世界で最も刺激的な場所」になる
第三章 中国ー世界の覇権国に最も近い国
第四章 アジアを取り囲む大国たちーアメリカ・ロシア・インド
第五章 大変化の波に乗り遅れるな
第六章 未来のお金と経済の形

結論として日本には未来がないので海外に逃亡しましょう。
狙うなら「韓国、中国、コロンビア、ベトナム」としている。

朝鮮半島の統合は可能性はゼロではないと考える。
ただし、過去の事例に学べと言っている割にはこれに対する過去事例は参考にはしていない。
つまり、統合と言えば古くは東西ドイツ。最近では台湾、香港の中国への併合が挙げられるが、経済格差問題や文化の違いによる軋轢から必ずしも大きな発展があったとは思わない。
また韓国はアメリカ寄りで、北朝鮮は中国、ロシア寄りである。
国民が望んでも政治は混乱を来す。つまり政治が混乱すると国力がそがれ発展へは結び付かないと思う。
またリーマンショックを超える大恐慌が100%とこの1~2年で必ず訪れるとの予想であるが、原因は債務残高からとしている。
これも0とは言えない。
しかし、世界の債務残高から導き出した答えはマクロ経済自体が国家によってそれぞれ異なるのでまず、一概には言えないのは自明の理だろう。
基軸通貨国において、債務残高が増加しているのは認めるが、経営学において借金=悪は少し違和感がある。
お金を借金という形に変えることにより、リスクは分散されている。またそのお金は仮想通貨にも形を変えようとしており、さらにリスクは分散されている。

全体的に見て、思考は面白く一考の価値はあると考えるが、鵜呑みにするのも問題と考える。
ただロジャーズが言っている「自分の目で見て感じなければいけない」は至極、納得する。
やはり「百聞は一見に如かず。百見は一体験に如かず。」
齢40を超えているので、海外逃亡を真剣に考えようかな・・・あとリアルアセットだよねぇ~

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さんの書評2019/06/15

サピエンス異変――新たな時代「人新世」の衝撃

サピエンス異変――新たな時代「人新世」の衝撃
ヴァイバー・クリガン=リード(著) 水谷 淳(翻訳) 鍛原 多惠子(翻訳)

本書にはキーワードとして「人新世」という言葉が出てくる。
これは地質学の概念で近年、地球は新たな地質年代に突入したと考えられるようになってきており、2019年には国際地質科学連合に正式に認定される予定の言葉であり、これからの時代を表す言葉として印象的に使用されている。
つまり、この本は過去の人類の進化からどのように人間の骨格的な変化が起こり、それに付随したイノベーションを紹介し、その流れから「人新世」時代にはどのような変化が人類に起こるのかを提示している。
特にスマホなどで手首や指を酷使している現状から起こりうる病状についてかなりの時間を割いている。
また食物についての変化はかなり面白い考察であった。
近年、収穫高を上げるために食物改良されていた植物はCO2濃度の上昇による温暖化、光合成の促進などにより、より早く収穫でき、カロリー(光合成による糖生成の増加)も多く得ることができ、さらには水をより効率的に利用するようになって必要な水の量も減るようになっている。
しかし、地質におけるミネラルの総量は増えるわけではないので、過去に比べてミネラル不足が深刻化する(25種類ミネラルの将来の不足分は8%との論文を引用)。それにより糖を多く摂取することにより糖尿病患者や肥満が増え、相対的な健康の低下が考えられると結んでいる。

個人的には少し話を盛っているような印象を受けた。
なぜなら、新たな病状や深刻な障害になる人間が増えたのは単純に世界中における平均寿命が伸長しているためであり、全体を見れば幸福度は増加しているように世界は見える。
現代人の病状やこれから起こるであろう手の病気は先進国と言われるレベル4の人たちが受けるものであり、現状レベル2の人は3に、3の人が4になる過程においてはそれらは大きな問題ではないと考える。
ミネラル不足を声高に叫んではいるが、ではそのミネラルにより引き起こされた病気は全体おいてどのくらいの割合なのだろうか??
それは現在において顕在化しており、今からすぐにでも対策すべきことなのだろうか?
人が気づいていない点についての指摘は着眼点として、非常に非凡なものであると思うがいまいち響かない。
また章ごとにまとめを作っているが、その章に記載がないものが追記されている。
それに対しての補足がないため真贋を疑ってしまうのは残念な部分であった。

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さんの書評2019/06/14

笑顔をみせてくれるだけで、こうやって育っていく姿を見るだけで十分だって思える。

126優子ちゃんの家にお金がなくてよかったわ。どうして?。だって、お金がいっぱいあって、なんでも買えたら、こんな形の悪い白菜や大根いらないだろう。192悲しいわけではない。ただ私達は本質に触れずにうまく暮らしているだけなのかもしれないということがなにかの瞬間に明るみに出る時、私はどう仕様もない気持ちになる、おたがいに気を使っているんだと明るみに出てしまうと、、、194一緒に住んでいる相手と気遣い合うのは当然のこと、それは、遠慮していくるからだけではなくて、お互いを大事にしあってるからでしょ、きっとこういうことの繰り返しだよ、家族だって友達と同じ様に時々ぶつかり合ったり自分お思いを漏らしてギクシャクして作られていくじゃないの。360ラッキーだよ、優子ちゃんがやってきて自分じゃない誰かのために毎日費やすのってこんなに意味をもたらしてくれるもんなんだなって知った。自分より大事なものがあるって幸せなだし、自分のためにはできないことも子供のためならできる。361自分のために生って難しいよな、でもさ、優子ちゃんが笑顔をみせてくれるだけで、こうやって育っていく姿を見るだけで十分だって思える。

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さんの書評2019/05/29

平和・いじめの問題 対話する言葉から得るもの 詩集の言葉と私の中の言葉の対話

言葉の力を感じた。人が生きる、人間が生きる、その尊厳を言葉で言葉と対話することができた。本当の平和とは何か、本当の教育とは何か、この詩集の言葉と、私の中の言葉で対話した。深く考えられる言葉の詩集に出会った。
平和は与えられるものではなく、一人一人がつくっていくという意識が再考される。生活と切り離されたものではなく、笑い、泣き、楽しみ、悲しみ、歓び、苦悩し、そうした日常の中で、人間として、時にもがきながらも、形成していくものと自覚される。
いじめによって引き起こされた苦しい報道を見るが、子供も、大人も、この詩の言葉と正対してみることは、意義深い。ここには、問題集の解答のような意味合いはない。しかし、言葉との対話による、自身の言葉をもつということがある。
「語る人のいのちある言葉は、物語る人のいのちに刻まれた、多くの人のいのちの尊厳がある」と、あとがきにある。存在、尊厳、生、時間、場所など哲学のテーマも内包した言葉による表現や、実際にあったこと、その時、その場で生きた人の、今を生きる中での言葉を、韻文で表現することの意味さえも考えさせられる。詩という表現の開拓をも感じさせられる。

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さんの書評2019/05/231いいね!

女性関係と仕事態度が比例するなら、これは仕事論の本でもある。

これはセックスについて書かれた本でも、女性関係と仕事は似ていると考えたことがあるなら、これは仕事論の本でもある。

著者は、最初に読者のセックスを幼稚園レベルだと言い切ってから話を始める。
悔しいけど、読み進めていくと納得できてひどく落ち込む。

P15
"男性本位の、射精だけを目的をした、平均二十分足らずのセックス。
このジャンクセックスとも呼ぶべきお粗末なセックスが、悲しいかな今、日本中に蔓延しています。"

私がこれを読んだ時、利益だけを目的とした表面上のやりとりだけの仕事がジャンクセックスならぬ、ジャンクワークとも言えるのではないかと、私自身、仕事に真面目であろうとする態度すら恥に感じました。

私は仕事とはなんなのか分からなかったので、そこでこの本を読んだ時にパラダイムシフトを実感しました。

ひいては生きる態度すらおかしいのではないかと、考え直すきっかけも同時に与えてくれる本でした。本当にありがたい一冊です。

そう、自分は真面目に生きている、自分は真面目に仕事について考え、行動できていると勘違いしていました。
利益が上がればいい、収入が増えればいい、相手が満足すればそれでいい。

仕事なんてお金を稼ぐ道具であって、チャチャっとやることやって成果が出ればそれでいいと思っていました。
しかし、そんなこと書いていないのに、女性との関わり方の話を読んでいると、仕事に対しての疑問がほどけていく感覚になりながら読み進められました。

お客さんである、相手にサービスや製品だけちゃんとしたものを渡して契約をすれば終わりだと思っていた。
それはいわゆる射精と同義であって、それだけだとジャンクです。

お客さんを喜ばせるだけの相談に乗って納得してもらって、サービスや製品を使ってもらって、喜んでもらいたい。気持ちよくなってもらいたいし、一緒に気持ちよくありたい。
スローセックスの語るところが仕事とも一致するなと深く感じました。

相手がはやく終わることを望んでも、こちらからゆっくりを提案しよう
こちらからゆっくり提案しよう、相手がゆっくりに慣れてなかったらそれにも付き合おう。

何にでも応用できる考えだなと感じました。

著者の理想に美学を感じるからこそ、この本に書かれている知識やノウハウにストーリー性をちゃんと感じ、読み進められる稀な一冊です。
本当にありがたいです。感謝。

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さんの書評2019/05/03

【感想】 中村桂子氏の書評が書名にけちをつけていたのは、編集者の学識に

【感想】 中村桂子氏の書評が書名にけちをつけていたのは、編集者の学識に
 深さを感じなかったということであろう。
 本書で百回も繰り返される「ホメオスタシス」が感情の原初を作ったという説だけを
 紹介しながら、それも評者には意外でもなんでもないと。
  いちゃもんを付ければきりがないが、知性よりも感情に焦点を当てる重要性を訴える点は共感できる。
  これからの30年間にロボットは感情を持つようになる。工業生産用ロボットで金を稼ぐ飽和点は見えてきた。
  事務用AIロボットで人件費削減する方向性は確立しているようだが、雇用削減の抵抗力で当然、限界はあろう。
 介護現場でもとめられるのは単に労力だけでなく、対話を続けることで、認知症患者のQOLを上げる感情生活を
  支えるロボットがもとめられよう。
 知力が中枢神経の電気信号で支えられるのにくらべ、感情は腸内神経も関与するが、ホルモン分泌も重要な役割をはたす。
  従って時間遅れ系の制御システムでシミュレートする必要がある。正しいモデルがそもそも存在しない感情面での調整は難航しそうだ。
  官庁大企業など縦型社会の常套句に「そう感情的になるな!」というのがあって、ほとんどの成人は感情を抑制すべき対象と認識している。
 恋に憧れ、ほとばしる食欲に翻弄されたロマンティックな年代を超えれば、感情を捨てるべきものと認識している人は多い。
  だが、本書を論拠にすれば、感情とは感知力と瞬時の矯正動作だとわかる。抑制して溜めにためた末の暴発しか議論の対象にしないから
 間違った結論になる。
  商店街で2~3歳の童子が泣き喚いていることがある。「ここでは静かにしなさい!」と叱りつける親が多い。感情を抑制する間違いはどこにあるのか?
 溜めにためた結果、暴発するものを抑制するのは愚だ。暴発する原子炉に蓋をしようとする東電社員はいないのが当然だ。
  爆発する前に、童子の行動に現れている不安や甘えに気づいて、タイミング良く抱き上げれば収まるのに、見てない、観察力の無い親が多すぎる。
 泣き癖が付くように育て、愛情不足、不満過多な幼児を育てている。「良い学校、良い会社」が良い人生に必要という縦型社会だけでは、感情の大切さがわからない。
本書の生硬な議論では現在の日本で一般受けしないのが残念だ。しかし数少ない感情支持派の議論だから、貴重な書籍であることは確かであり、
 深く斟酌して、自分なりの解釈を血肉にしておけば一世代の間には身の為になることは疑いない。
 

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さんの書評2019/05/01

はなちゃんがいくらおこしてもね、おきないよ。はなちゃんは、こうおもうよ、

99悠人にとっておとうさんはどんな人だった?叱るときもちゃんとどうしてだめなのか、一緒に座って説明しくれて、僕の話もよく聞いてくれたし。296美涼 私、…この一年くらい好きな人がいたんです。城戸 幸せな男ですね。何をしている人なんですか?美涼もう三勝四負なんて言ってたけど、負けが込んできてるうですよ。城戸 相手には、その気持ちは伝えたんですか?美涼は長まつ毛を水鳥が物音に驚いて飛び立つ時のような忙しさで羽搏かせた。城戸はその素早い瞬きの意味がわからなかったが、300わかったところから、また愛し直すんじゃないですか。一回愛したら終わりじゃなくて、長い時間の間に何度も愛し直すでしょう?いろんなことが起こるから?320自分が原誠として生まれたとして、この人生を城戸章良として譲り受けたとしたなら、どれほど感動しただろうかと想像した。341一人の人間として尊敬しなければ、、、いうべきことは言ったが、注意するという口調はやめ、自分お不満は何かを説明するようにしていた。349悠人 お父さん、、、自分が父親にしてほしかったことを僕にしてたんだと思う、、、里恵 そうね、、でもそれだけじゃなくて、やっぱり悠人が好きだったからよ351その思い出と、そこから続くものだけで、残りの人生はもう十分なのではないか、と感じるほどに、自分にとってもあの3年9ヶ月は幸福だったのだと 里恵は思った。
在日韓国人差別問題の視点などやや難解な部分はありつつも、、、

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さんの書評2019/04/07

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語  田中 修治(著)

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語  田中 修治(著)

この本はメガネチェーン店「オンデーズ」の再生を基にしたフィクションである。
失礼ながら、東京に住んでいながらオンデーズは見たこともなく、快進撃が日常生活の裏で起こっていたとは知りませんでした。
その内容はまさに山あり谷あり
軌道に乗れば、すぐに資金ショートが降りかかる。
それももともと創業者が残した負の遺産のため、勝負のためのリソースがいつも困窮してしまう。
もともと会社におけるリソースは「ヒト・モノ・金・情報」と言われるほど事業の根幹をなしている金がどうしても足りない。
しかし、ヒトはある。
あとは人を動かす能力だけで、会社を復活させるその手腕は読んでいて非常に痛快であり、最後にはまんまとこの会社のファンとなる。
しかし、この本の著者田中修治さんはこれが初めての執筆なのだろうか?
話の流れや行間のまとめ方、言葉のチョイスが素晴らしい。
重厚な言葉を並べるよりも本質を考えている。
自分はどのような内容をどのように人に届けたいのか?とことん突き詰めている。
まさに経営者と言うより、人としての能力のが非常に高い文章である。
椅子に座って指示を出す経営者ではなく、人の近くに立ち、その人のサポートを行うことを命題にしているような生き方である。

その部分が一番、滲み出ていると感じた東日本大震災の部分を抜粋する。

オンデーズを買収してからの僕は、メガネをビジネスのための一つの道具としてとらえていた。
お客様に選ばれ、ライバル企業に打ち勝つにはどうしたらいいか?ただそればかりを考えていた。話題性や、ファッション性ばかりに目をやり、他社の追随を許さぬ低価格を実現して事業展開をすればよい。企業を大きくして利益を出せばよい。それが経営者としての一番大切な仕事であって使命だ。そう考えていた。
しかし、この避難所でのボランティア活動を通じて、メガネ屋にとっては、専門家としての技術や知識を用いて、人々の視界を快適にしてあげることが何よりも一番重要なのだと、この時はっきりと気づかされたのだった。
 まさに頭に雷が落ちた。そんな表現がピッタリくるほどの衝撃だった。
 オンデーズがお客様に本当に売らなければいけないのは、安いメガネでもお洒落なメガネでもなく「メガネをかけて見えるようになった素晴らしい世界」だったのだ。
「メガネ屋として知識と技術の向上に対する意識の低さ」
これがオンデーズが抱えてていた問題の、最も大きな本質の一つだったのだろう。

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